持ち家か賃貸かで悩んでいませんか。
私はもともと賃貸派だったのですが、結局住宅ローンを組んで購入するに至りました。
実際に不動産会社を回ってみると、資産価値が低い割高な物件を購入して失敗している人がかなりいるのでないか、と思うようになりました。
今回は私の経験をもとに、家の購入で失敗・後悔しないために、適切な相談相手を見つけよう!ということをお話します。
はじめに結論を言ってしまうと、ベストな相談相手は、物件を紹介する不動産会社の営業マンではなく、購入エージェントだと私は考えています。
なぜなら、目的が全然違うからです。
詳細を記事の中で確認してみてくださいね。
持ち家か賃貸か論争|データや理論で説得できなかった最強の相手とは?
男と女の価値観は、かくも違うのであろうか。
私は、数字でモノゴトを考えるのが好きです。
なぜなら、これまで仕事でデータ分析をするアナリストの仕事や事業投資のデューデリジェンスをする結構自分の性に合っているのかな、と自分で思うからです。
一方の妻は、小難しいデータなんて大っ嫌いで直感を大切にするタイプです。
そんな両者が「持ち家か賃貸か」を巡って論争し、結局私が敗北するカタチで終結しました。(汗)
そう、データや理論では説得できなかった最強の相手とは、私の妻のことだったのです。
私と妻はそれぞれ次のような考えを持っていました。
私の家に対する考え
これには、数値的な根拠も当然ありました。
例えば・・・
- 既に、住宅の需給バランスは、既に供給>需要となっている
- 人口動態などから、今後はますます供給過多になっていく
- これは、家賃の下落要因となり、借り手が有利の状況になる
(貸し手に敷金/礼金を支払う慣習は、長期的には形骸化していくであろう) - そもそも、土地資産価格はもはや上昇があまり期待できない
- 購入しても、スグにローン残高の残高が資産価値を上回る、債務超過になる可能性が高い
- 手元にある資金は、自宅購入ではなく運用に回した方が、資金効率がいい
といったことでです。
妻の家に対する考え
その理由は・・・
- 持ち家(戸建)の方が、子どもを育てる環境として好ましい
- 自分(妻)は(持ち家の)戸建で育ち、いい思い出がある
- 子どもにも同じような思い出を作ってもらいたい
- (自分の経験から)持ち家の方が、心が豊かになれる
といったものです。
男の私からすれば、「はぁ?それって、持ち家でなければならない理由にはなってないでしょ!」とのツッコミを入れたくなりました。
しかし妻からすると、私の論点も「はぁ?」っていう感じだったのでしょう。
私がどんなにデータを基に説得を試みようとしても、全く効果がなかったのです。
正直、心身ともにかなり消耗しましたよ。。。
結局、お互いに議論が全くかみ合わないまま、年月が経過していったのです。
しかし、あることをきっかけとして、一気に持ち家派の妻に寄り切られました。
家を購入したきっかけ
当時の我が家には、既に息子が1人いました。
妻は「2人目も欲しい!」と考えていましたが、なかなかできませんでした。
やがて、周りのママ友達の2人目の妊娠や出産の知らせが次々に入るようになり、妻自身は焦っていくのがわかりました。
不妊治療で産婦人科にも通うようにもなりました。
それでも、2人目の子どもは授かりませんでした。
妻は落ち込み、どんどん暗くなっていきました。
私(妻)は、2人目ができないし、家も持てない。
との嘆きもありました。
だからと言って私は、スグに「家を購入しよう!」とはなりませんでした。
なぜならば、家はあくまでも住むための手段であって、「持ち家があるからこそ心が豊かになる」とは思えなかったからです。
しかし、あることをきっかけとして事態は動いていきました。
ある日、車で移動していたときに、たまたま通り沿いにある建売住宅の展示がありました。
私はなかなか2人目を妊娠できないでいる妻の“気休め”のつもりで、妻に「ちょっと見てみる?」と声を掛けて、内覧することになりました。
もちろん「買うつもりはないだけどね」とハッキリとクギを刺しました。
それでも妻の表情は少し明るくなったようでした。
今思えば、これが私が折れてしまうきっかけになりましたね。
そのうち再び「持ち家か賃貸か」論争となりました。
その時に妻から出てきた言葉は、
「こんなに期待させておいて!」
というものでした。
私からすれば、
「そもそもの目的が違うでしょ!」
とツッコミを入れたくなりましたが、当時の妻は、相変わらず2人目の子どもを授かる気配がなく、鬱々としていました。
そんなこともあり“なし崩し的に”持ち家取得へと舵を切ることになったのです。。。汗
つまり、妻を説得することに失敗したのですね。
これが、私が家を購入したきっかけです。
どうでしょう、男性のあなたは、「妻の要望を叶える」ことが目的(理由)で家を購入したってことはないでしょうか(笑)
物件を回って気づいたこと
そこからは、家を購入することを前提に、物件を見て回ることになりました。
高い買い物をするわけですから、「変な物件を掴まされたくない」という心理は、誰にでもあるでしょう。
私も同じです。
不動産は多くの人にとって何度もある買い物ではないため、不動産会社と一般の人との情報格差(情報の非対称性)がかなりあるものだ、ということに私は気づきました。
例えば、
- 本当は購入してはいけない人が、購入している(住宅取得が人生をかけたギャンブルになっている)
- 物件が新築だというだけで、資産価値があるとは到底思えない物件を掴まされている人が結構いる(新築信仰)
ということです。
東京の郊外のマイナー駅から徒歩15分、山を切り開いたような立地もよくないところに、”○○ヒルズ”と命名しておしゃれ感を演出した物件が、5,000万円近くで販売されていました。
パッと見は家に並に統一感があり、展示品として置かれている家具やオブジェは確かにイケてる感じはしました。
でもそれはあくまでも見せかけ・・・
私は、こんな割高な物件を誰が買うんだろう・・・なんて思ってました。
が、バンバン売れていく現実を目の当たりにしました。
しかもフルローンで・・・Σ(・∀・;)
あのー、それは辞めた方がいいですよ!
なんて言えるはずもなく・・・(汗)
家の購入で失敗・後悔しないために必要なもの
不動産を取得するにあたって大切なものは、知識です。
例えば、不動産に関する知識、ローンに関する知識といったものです。
不動産に関する知識
私の場合、仕事として金融実務に携わってきましたが、不動産業に携わったことはほとんどありませんでした。
これまで携わったことがあったのは、投資対象としてパキスタンのサービスホテルを買収するときに、評価(デューデリジェンス)をしたくらいです。
ただ、たまたま住宅購入を検討するタイミングで、1級ファイナンシャルプランニング技能士の資格を取得しました。
そのお蔭で、どこで必要な情報が得られるか、またその情報をどう活かすか、ということをある程度頭に入っていて、これが偶然にも自分の住宅を購入する際に、大いに役に立ちました。
ローンの試算
住宅を取得するに際しては、多くの方と同様に住宅ローンを組みました。
住宅ローンを検討する際は、
「毎月の返済額はいくらになるのか」
「何%の金利が適用されるのか」
ということに目が行きがちですね。
また、確かに金融機関などでは、HP上で住宅ローン試算のツールを提供しています。
これを活用する手はあります。
ただ、
- 毎月返済額の、金利相当分と元本相当分はどう分かれているのか
- 何歳の時点では、どれだけ残高が残っているのか。
- この先金利が上がったら、総返済額はどう変わるのか
- ○年後に○○万円繰り上げ返済したら、返済期間/総返済額はどう変わるのか
というところに意識が行くのは少数派ではないでしょうか。
私の場合は、エクセルを用いて試算(シミュレーション)することができます。
金融実務で長年エクセルを用いてシミュレーションを行ってきましたので。
適切な相談相手は誰?
自分で知識を有していれば、それに越したことはありません。
学べばいいのですから。
しかしこのやり方は「あまりにも時間がかかりすぎる」という大きなデメリットがあります。
その場合は、誰かに相談するという方法があります。
しかし、相談相手は間違えてはいけません。
相談相手を選ぶ際に、気をつけるべき点は、アドバイスをする人がどんな目的を持っているかという視点です。
もっとも身近な相談相手として考えられる不動産会社の営業マンは、物件を紹介して成約させ、仲介手数料を得ることが目的です。
成約させない限りは、手数料を得ることができないところから、強引にでも成約に押し込んでしまう動機が生まれます。
安易に営業マンに相談することは、喩えるならオオカミに食べられない方法をオオカミに相談するようなものかなと思います。
実際、私が物件を検討していた際に、強引に押し込んで来ようとする営業マンに当たったことがあります。
それは、高台に立つ眺望のいい中古の戸建物件でした。
妻は直感的にとても気に入りその場で「これにしたい!」と言い出しました。
それを聞いた現地を案内した営業マンは、契約を急かせようとしました。
でも私は、その物件の擁壁について引っかかっていたので、念の為写真を撮り役所に確認してみました。
すると、擁壁は基準を満たしておらず再構築する必要があるとのこと。
そうなると、数百万円単位は覚悟しなくてはなりません。
こういった情報は、現地を案内した営業マンから聞くことはなかったのです。
もし営業マンに急かされるまま購入していたら大後悔していた物件でしょう。
一方で、相談相手としては購買エージェントが考えられます。
これは、販売者・売り手の立場ではなく、あなた(買い手)の立場にいる相談相手です。
目的は、成約して手数料を受け取ることではなく、あなたに最適な物件を購入してもらうことです。
成約前に相談料(コンサルフィー)を支払うのはデメリットと言えますが、不動産会社の営業マンに変な物件を掴まされて後悔するリスクを考えたら、十分に価値のある相談相手だと私は思います。
不動産のことについてもローンのことについても豊富な知識を持っている購入エージェントであれば、ワンストップで済み、安心して購入できるでしょう。
購入する側と販売する側で情報の非対称性が大きいほど、変な物件を割高に掴まされる可能性が高まります。
不動産会社の営業マンと同等以上の知識を持った購買エージェントが購入者であるあなたの側についてくれることほど、心強いことはないと思いませんか。
私の方でも相談に乗ることができますので、ぜひお声がけくださいね。
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