繰り上げ返済が損な5つの理由を考察!35年の住宅ローンは地獄?

住宅ローンの繰り上げ返済はした方がいいんだろうか・・・
それとも、しないほうがいいんだろうか・・・

どうも、複業オーナーのノビです。

あなたは、住宅ローンの繰り上げ返済についてどういう考えを持っていますか。

  • 繰り上げ返済をしている(したい)
  • 繰り上げ返済はしていない(しない)

と分かれると思います。

FPなどのお金の専門家の中には、住宅ローンについてこんなことを主張する人がいます。

  • 住宅ローンはできるだけ長く借りた方がいい(しかもたくさん)
  • 繰り上げ返済は損だからしないほうがいい

・・・でもこれって本当なんでしょうか。

なので、今回は繰り上げ返済をダメ出しする根拠について考察してみることにしました。

私としては、正しい部分もあるけど、頭でっかちで「ちょっと違うよな・・・」と感じる部分もあります。

現在、住宅ローンを返済中が参考になるような内容かと思いますので、ぜひ最後までお読みくださいね。

ちなみに私は、

  • ファイナンシャル・プランニング技能士1級や証券アナリストといった金融資格を取得
  • 金融実務の現場で資産運用や投融資に携わった経験あり
  • 個人ベースでも資産運用を実践中

というバックグラウンドがあります。

繰り上げ返済をダメ出しする5つの理由(主張)

住宅ローンの繰り上げ返済を否定的な意見は、主に以下の5つがあります。

  1. 手持ちの現金がなくなるから
  2. 住宅ローン控除のメリットが受けられなくなるから
  3. 資産運用に資金が回せなくなるから
  4. 団信に加入しているし万一の時に困るから
  5. インフレ・金利上昇したときに困るから

ひとつひとつの主張を考察してみましょう。

①手持ちの現金がなくなるから

手持ちの現金を繰り上げ返済に回してしまったら、手元のお金はなくなります。

このことについて、”リスクが高い!”という人います。

確かにそうなんですけど、これってバランスの問題ですね。

例えば、手元の現預金が100万円であったとして、これを全て繰り上げ返済に回してしまうと、もしものときに困った事態に陥ります。

もし急な病気がケガで想定外の出費が必要になったり、収入が減ったりした場合は、困りますよね。

別途カードローンやマイカーローンを組むとなると、住宅ローンよりも金利は高くなります。

万一失職してしまった場合には、新たにローンも組めなくなる可能性があります。

であれば、わざわざ繰り上げ返済に金を回すのではなく、手元に持っておきましょうとなります。

ただ、この例のように手持ちのお金をカツカツになるまで繰り上げ返済に回してしまうのは、極端な話です。

いくらあればいいのか、どういう比率がベストかなんてことは誰も言えませんが、これは個々人のバランスの問題であって、繰り上げ返済自体が悪とは言えないと私は思います。

②住宅ローン控除のメリットが受けられなくなるから

これは正しく合理的な理由だと思います。

住宅ローン控除とは、「毎年年末時点における住宅ローン残高の1%」が10年間、所得税や住民税から控除されるという制度です。

繰上げ返済はしない派の主張はこうです。

繰上げ返済すると住宅ローン残高が減る

その金額分のメリットが受けられなくる

だから繰り上げ返済をしない

確かに住宅ローン控除を受けている場合は、繰り上げ返済をすることで税額控除のメリットを手放してしまうことになります。

ただ、これには注意点が2つあります。

ひとつは、実際にシミュレーションしておくこと。

  • 繰り上げ返済して支払い利息が軽減される金額
  • 住宅ローン控除を受けた場合の税額控除の金額

実際にエクセルとかを用いて計算しておきましょうね。

実際の自分のケースに当てはめてシミュレーションしたところ、住宅ローン控除で思ったほどメリットが受けられなかったということもありえますから。

もうひとつは、住宅ローンを組んだすべての人が、住宅ローン控除を受けられるわけではないこと。

一旦は住宅ローン控除の適用を受けたものの、その後転勤となり家族で引っ越したような場合は、離れている期間は住宅ローン控除は受けられません。

③資産運用に資金が回せなくなるから

これは、「住宅ローンは低金利だから、住宅ローン金利を上回る利回りで資産運用した方がお得だよ」という主張です。

この主張をする人は、例えば、

「複利効果もあり3%とかで資産運用した方が絶対にいい。」

「繰り上げ返済する奴は、ビンボー人の発想でわかってないよね」

みたいなトーンです。

ただこの主張、私はなんか違和感があります。

正しいといえば正しいのですが、必ずしも正しいとは言えないのです。

というのも、この主張は「高い利回りで長期間運用し続ける」ということが前提です。

これ、話にムリがありませんか。

全くのド素人が「そうか運用するんだな」と真に受けて、資産運用に手を出すと資金を失う可能性は十分にあります。

一瞬にして、資金を溶かすことが往々にしてあります。

じゃあ運用のプロに預けようと、例えば銀行が積極的におすすめする投資信託(ファンド)なんかに手を出すと、せっかくの資金は増えるどころか減ることも十分にあります。

そもそも銀行がすすめてくるファンドは手数料ばっかり高くて損するものが多いです。

もちろん、いい成績を挙げ続けられるファンドに資金を預けられればいいですが、その目利きもなかなか大変・・・

資産運用の対象となる株式や為替のマーケットは、弱肉強食の世界です。

運用のプロもド素人も同じ土俵で戦います。

階級別とかはもちろんなく、一旦市場に足を踏み入れれば、全て自己責任。

私は、アナリストとして運用会社でヘッジファンドのポートフォリオを組む業務に携わっていました。

ファンドマネージャーが運用するファンドを選び・組み合わせて、資産を増やして行くお仕事です。

相手をしていたファンドマネージャーは、もちろんプロ中のプロ。

「ハーバードで金融工学を学んで博士号取りました~」みたいな人がゴロゴロ(汗)。

しかし、そんな彼らが運用するファンドであっても、常に勝ち続けられるわけではありません。

私は、市場環境の変化で運用成績が悪化し、市場から撤退していったファンドをみてきました。

だから、市場で勝ち続けるって大変だなんだな・・・と私は実感しています。

こう言うと、「オレはプラスの結果を出してるぞ!」という人も出てきます。

もちろん、そういう人もいるでしょう。
(ホントかどうかは知りませんが。)

そういう人には、「凄いですね!どーぞ、どーぞ、どんどん積極的に資産運用しちゃってくださいね(^^)」と言うでしょう。

ただ、このやり方はやっぱり汎用性・再現性は乏しいです。

私が言いたいのは、「誰もができる方法ではなく、逆にお金を一瞬で溶かす可能性もありますよ」ってことです。

「誰でも簡単に資産を増やせます」というのは、実に聞きざわりのいい言葉です。

なんか怪しいと感じても「お金を増やしたい」という欲望に抗えず、ついつい耳を傾けてしまいます。

投資詐欺がなくならないのは、こういう心理をよく理解しているからなのでしょうね。

ちなみに、私の実の母も引っかかりました(笑)

④団信に加入しているし万一のときに困るから

住宅ローンを組んだときに団体信用生命保険(団信)にも加入したと思います。

全員が加入できるわけではありませんが。

団信は、住宅ローンの返済中にローンの契約者が、万一死亡又は高度障害になった場合、住宅ローンの残額を0にしてくれる(チャラにしてくれる)という保険です。

ローン残高に相当する保険金が、銀行に支払われローンが完済されるという仕組みですね。

繰上げ返済をダメ出しする人の主張はこうです。

繰上げ返済をせずに余裕資金を残しておけば、万一の場合でもローンが完済されて、その資金は手元に残る。

繰上げ返済をして余裕資金がない状態で万一の場合が起きると、ローンは完済されますが、その資金は手元に残らない。

言ってることは正しいけど、これは確率論の問題ですよね。

ここで、厚生労働省が出している「簡易生命表」を確認してみました。

おおよその死亡率は、こんな感じです。

  • 40代男性:0.1%
  • 50代男性:0.2%

この数字の意味するところは、40代男性が1,000人いれば1年後に亡くなるのは1人で、残りの999人は生存してるってことです。

もちろん、明日に突然に万が一のことが起こって・・・ということはありえますが、なんだかんだで生きてる確率の方が高いわけです。

もしあと何ヶ月かで自分の生涯を終えることがわかっていれば、もちろん繰上げ返済なんてしません。絶対に。

けど私の感覚では、0.1%の確率で亡くなるリスクよりも、65歳とか70歳になっても住宅ローンの残高が減っていないリスクの方がはるかに大きいです。

高齢になっても多額の住宅ローン残高があると悲惨じゃないかな。

  • ケガや病気になり治療費がかさむリスクが高まっている
  • マイホームが経年劣化し修繕費やリフォーム費用がかかるようになる
  • お金を稼ぐ源泉となる自分の身体の機能が低下している
  • 自分の思考力・判断力も落ちている
  • 勤めている会社がその時存続しているかなんてわからない

そんなときに、借金の残高がまだまだたくさんあって、返していかなければならない状況って、なかなか地獄じゃないですか?

⑤インフレ・金利上昇したときに困るから

モノやサービスの値段(物価)が上がり続けることをインフレといいます。

単純な話、将来インフレになってたとえば物価が今の2倍になると、給料もいずれ2倍になります。

住宅ローンの残高はどうかというと、インフレで増えることはありません。

インフレで給料は2倍に増えたけど、住宅ローンを固定金利で組んでいて返済額が変わらなければ、返済額の負担割合は1/2(半分)になります。

だから、繰り上げ返済せずに、余裕資金はインフレに強い資産に投資せよ(資産運用せよ)という主張です。

これ、理論的に正しいと私とは思います。

ハイパーインフレになって、例えば1個ハンバーガーが1,000万円みたいな世界になったら、もともと借りていた住宅ローンの価値なんてただみたいになりますからね。

借金王は万々歳です。

ただ、そういうインフレがこれからの日本で起きますかね。。。??

将来のことは、”ケセラセラ”なので誰にもわかりませんが、あなたがインフレが起きることに賭けるんは根拠のないギャンブルですね。

出典:世界経済のネタ帳

 

まとめ

住宅ローンの繰り上げ返済を否定的な以下の5つの意見について、それぞれ考察してみました。

  1. 手持ち現金がなくなるから
  2. 住宅ローン控除のメリットが受けられなくなるから
  3. 資産運用に資金が回せなくなるから
  4. 団信に加入しているし万一の時に困るから
  5. インフレ・金利上昇したときに困るから

住宅ローンを繰り上げ返済せず、35年間フルで返済し続ける人もいるでしょう。

資産運用してお金が増えていればいいですが、ずっと勝ち続けるというのは運用のプロであっても難しいです。

 

実際には、手持ちのお金を、繰り上げ返済に回さず資産運用にも回さず、そのまま銀行に預金しているなんてケースが多いですかね。

そしてそれを、ちょこちょこと使っちゃって、実はお金が残ってないってことは結構あるあるだったりします。(笑)

そういうケースであれば、繰り上げ返済をしたほうが確実にローンの残高は減らしていけます。

確かに現在は、低金利の環境下なので繰上げ返済の効果は薄いものです。

ただ、

  • 確実に利息負担を減らすことができる
  • 汎用性・確実性がある
  • ファンドを選んだりする手間や時間はかからない

という側面を持っているので、一考に値すると思います。

潤沢な自己資金がある人は別として、一般的には老後に高額な住宅ローンを残しておくことは、地獄への入り口なんじゃないかな。

35年ローンを組む前提は、35年間の安定した収入があることです。

5年10年先も見えない変化の激しいこのご時世に、本当に返済期間を35年としてよいのでしょうか。

  • 現在の仕事(会社)はこの先もずっとあるのか
  • 退職金は出るのか

をよく考えて判断しましょう。

 

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