ローン・借金問題の解決

リボ払いなぜやばいのか?計算してわかった地獄の理由とビジネスの視点

クレジットカードで買い物するとき、分割払いってしたことありますか?

私は1度もありません。マイルールは、翌月一回払のみ。

私はこのルールを破ったことがありません。

なぜなら、1回払以外を利用する理由もないからです。

世の中には「リボ払い」という、よく普及している支払い方法があります。

カード会社はあの手この手で、利用者にリボ払いを勧めてきます。

芸能人とかをCMに登場させて、イメージアップをはかる意図を感じます。

よく、リボ払いはヤバい!とかいわれます。

でもそれは、イメージ先行なことがほとんど。

・仕組みを理解していない
・実際に計算したこともない

「怖い怖い」ってただただ怖がってるだけの人がほとんど。

(そーゆー私だって実際に計算したことすらなかったんですけどねwww)

ヤフー知恵袋にこんなのがありました。

実際、知恵袋にこんな質問が寄せられていました。

楽天リボ払い70万円てやばいですか?

出典:Yahoo!知恵袋

そのベストアンサーに選ばれていた回答がこれでした・・・

この回答じゃ質問者はスッキリしないだろう・・・(笑)

そこで、今回この知恵袋の質問に、証券アナリストと1級FP技能士の資格を持ち、事業投資の実務経験を持つ私が計算してみることにしました。

数字で確認してみた結果、

  • こりゃ~地獄の入り口だわ~
  • でも視点で見てみるとビジネスのヒントになるな・・・

という感想を持ちました。

一体どういうことなのか、解説していきます。

リボ払いとは?仕組みを解説

リボ払いとは、日本クレジット協会によると次のように定義されていました。

クレジットカードの利用金額や利用件数にかかわらず、あらかじめ設定した一定の金額を月々支払う方式

出典:日本クレジット協会

例えば、

・1回の買い物代金が5万円でも
・3回の買い物代金の合計利用金額が40万円でも
・8回の買い物代金の合計が利用金額が50万円でも

あらかじめ「毎月5千円支払う」と決め、それを月々支払っていく方法のことです。

ここで気付いていもらいたいのは、”月々の支払い額”は決まっているけど、”払い終わる時期”は決まっていないということです。

リボ払いの3つのメリットは?

リボ払いの仕組みを利用することのメリットは3つあります。

  1. 買い物時点で手元にお金が無くても商品やサービスが買える
  2. 毎月の支払いを一定にできる
  3. 好きな時に繰り上げ返済ができる

「今手元にお金がないけどコレが欲しい!」みたいなときに利用するんですね。

その上、毎月の支払額は一定なので、返済計画が立てやすい、とか、家計が管理しやすい、というメリットが強調されます。

さらに、お金に余裕がある時に、前倒しで返済できるので安心です!みたいなことも言われます。

要するに欲望のおもむくままにバンバン衝動買しても、毎月の支払いは”楽チン”ってことです。

「買いたいものは、我慢なんてせずに買いたい時に買いたい!」って人にとっては、願ったり叶ったりの仕組みなんですかね。

ただ、このメリットでリボ払を喜んで選ぶ人は、搾取される側に回る人ですね。。。

リボ払いと分割払いとの違いは?

紛らわしいものとして、リボ払いと分割払いの違いは何なのかということがあります。

分割払いの場合は、支払回数が決まっています。

すなわち、予め支払いが終わる時期が決まっています。

となると、月によっては支払額が大きくなる可能性があるのです。

例えば、分割払いで電化製品を購入し、翌月の支払額が2万円とします。

このタイミングで突発的に別の大きな出費があり、その分の翌月の支払額が3万円だとします。

上記以外に支払いがないとすると、分割払いの場合月の支払額は5万円(2万円+3万円)です。

仮に口座残高に4万円しか入っていなかったとしても、引き落としは待ってはくれません。

なんとかお金を工面して、5万円の引き落としができるようにしなければなりません。

さもないと、残高不足で引き落としができなくなります。

これがリボ払いだったらどうでしょう。

返済の残高が5万円だとしても、翌月に5万円全部返す必要はありません。

リボ払いで予め1万円だけ支払うとしておけば、翌月は1万円だけ支払っておけばよいのです。

 

リボ払いのデメリットとカード会社がリボ払いをすすめる理由

毎月の支払額を低く抑えられるというのは、リボ払いのメリットでした。

しかし、このことは同時にデメリットでもあるのです。

というのも、月々の支払額が少ないということは、残高が減らず、返済期間が延びることを意味します。

残高がゼロにならない限り、ずーーっと手数料がかかり続けます。

つまり、残高がいつまでも減らないことが最大のデメリットなんですね。

ここで、リボ払い利用者とカード会社の2者の視点で捉えてみましょう。

リボ払い利用者の視点

リボ払いを選択するということは、借金をすることを意味します。

BS(バランスシート)で考えると、リボ払いの残高は「負債」です。

負債は返さなければならいですから、あなたのポケットからお金が出ていくことになります。

月々の支払いが5千円とか1万円の少額だけでOKだからラッキーなんて言ってると、どんどん負債の額が膨らんで行きます。

そしてこの負債は高金利です。

これを続けることは、地獄への入り口なんです。

カード会社からの視点

カード会社の視点で見ると、リボ払い利用者の残高は「資産」です。

資産を持っていれば、ポケットにお金が入ってくることになります。

どこから入ってくるのかというと、もちろんリボ払い利用者のポケットからです。

リボ払い利用者から早く支払いを受け、残高がゼロになってしまうことは、カード会社にとっては不都合なのです。

手数料が入ってこなくなりますからね。

だから、カード会社はリボ払いの利用を勧め、利用者に極力負債を持たせ続けようとします。

楽天リボをエクセルでシミュレーションしてみた

知恵袋の質問を実際にエクセルでシミュレーションしてみたいと思います。

  • 完済するまでに手数料はいくら支払うことになるのか
  • 完済するまでに何ヶ月かかるのか

といったことが気になるポイントではないでしょうか。

シミュレーションの結果は以下の通りです。

70万円で何かを購入し、それを全額リボ払いするとします。

金利支払手数料の計算方法

各月の支払手数料は、以下のように計算されます。

残高☓支払手数料率(15%)÷12か月
支払手数料率の15%というのは年率なので、1ヶ月分にするには12か月で割ることになります。

毎月の支払額計の推移

楽天カードのリボ支払額を、13,000円と設定しました。

この設定額は最低ラインのものです。

支払額計は、支払手数料とリボ支払額の合計額です。(グラフ)

月末残高の計算方法

支払最初の月末残高は、当初の残高(700,000円)からリボ支払額(13,000円)を差し引き、687,000円と計算します。

2か月目の月末残高は、直前の残高(686,000円)からリボ支払額(13,000円)を差し引き、674,000円と計算します。

3か月目以降は、同様に計算していきます。

楽天リボのシミュレーション結果

エクセルでシミュレーションしてみた結果、以下のことがわかりました。

楽天リボで70万円を支払うとなると、

  • 完済までに54か月(4年半)かかる
  • 支払う金利手数料の合計は、239,949円(約24万円)になる

ということがわかりました。

楽天リボの金利手数料率は、15%(年率)です。

ここで例えば、

  • 現在の普通預金金利が、0.001%
  • 住宅ローン金利が、1%以下
  • 不動産投資の金利が、2~4%

ということを考慮すると、私にとってはかなりヤバイ商品だな・・・と感じました。

まとめ

リボ払いはなぜヤバイのか、どのくらいヤバイのか、ということについて検討してきました。

リボ払いがヤバイのは、金利手数料率が高く、残高がなかなか減らないので完済するまでに時間がかかり、支払い手数料の総額が大きくなるからですね。

知恵袋にあった「楽天リボで70万円支払うのはヤバイのか」という質問について、シミュレーションしてみました。

個人的な感覚では、かなりやばかったですね。

ただ私は、リボ払いが悪いとか言いたいのではありません。

世の中には、

  • 合法的かつ計画的にポケットのお金を増やす人
  • 知らぬ間にポケットのお金が減っていく人

のタイプがいるだけです。

その違いは、単に知っていてちょっと行動を起こすか、知ろうともしないかくらいの場合が多いのではないでしょうか。

一方にとっての負債は、もう一方にとっての資産になるのです。

これ大事な考え方だと思います。

お金を生み出す仕組み・資産を所有しようとするのは、まさしくオーナーの発想ですね。

あなたは資産を持ち続けたいですか、それとも負債を抱え続けたいですか。

私が実践する資産を持つ方法はこちらです。

これは元手の資金も必要なく、再現性もあるので人におすすめしています。

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