マンションの管理組合で、修繕積立金の値上げが決まった。
でも、度重なる値上がりでもう払えない・・・
マンション購入後、管理費と同様に毎月支払う修繕積立金。
最近、修繕積立金が支払えなくなっているケースが増えているんだとか。
修繕積立金不足の解消のため、値上げに踏み切っていることも背景にあります。
修繕積立金が払えなくなったら一体どうなるのでしょうか。
修繕積立金とは?
まず、マンションの修繕積立金の内容を確認しましょう。
マンションの修繕積立金は、「マンションの劣化を防ぐための費用の積立」です。
特に劣化しやすいのは、
- 屋根
- 外壁
- バルコニー
の3か所。
この3か所が建物の外側にあり、風雨にさらされているからですよね。
経年劣化は、ほとんどの物質で避けられない現象ですが、マンションのように大きな建物になると、それに見合う修繕をする際の費用は膨大になります。
その膨大な費用を一時に歳出するのはきびしい…。
なので日頃から積み立てておこう、というのがマンションの修繕積立金です。
修繕積立金と管理費との違いは?
そんな疑問をも湧いてきますよね。
管理費と修繕積立金とは違います。
修繕積立金は、マンション全体の大掛かりな修繕に備えた積立です。
管理費は、
- 管理会社や管理人の必要経費
- 管理組合の運営のための経費
です。
修繕積立金の必要性は認識しつつも、現実には修繕積立金が支払えないケースが増えています。
次からは、修繕積立金が支払えなくなる原因とそのリスクについて見ていきます。
修繕積立金は値上げ傾向?
修繕積立金が支払えなくなる一番の理由が、修繕積立金の値上げにあると言われています。
値上げに関して言えば、経年劣化が予想を上回ってしまった、という場合もあるでしょう。
でも、一番の原因は、
「初期の積立額の設定が適正でなかったから」
です。
新築マンションを購入する際、修繕積立金や管理費は意図的に低く設定(想定)されています。
何故なら、そのほうが不動産会社にとっては販売しやすいからです。
近い将来不足することがわかっていても、当初修繕積立金を低くしておけば、購入者の経済的な負担感を減らせます(見かけ上)。
確信犯ですね。
あくまでも不動産会社の都合であって、購入者のためではありません。
不動産会社にしてみれば、販売してしまえば、将来の修繕積立金の不足など知ったことではないのです。
購入する側は、大手のマンション分譲会社のブランドだということで信用し、豪華なエントランスや部屋らの眺望に舞い上がります。
その時、将来の修繕費の積立のことを考える人がどれだけいるでしょうか。
いざ、住み始めてみると、修繕積立金が結構な頻度で値上げ。
中には、4倍もの金額になってしまった、というケースもあるようです。
修繕積立金の他に、管理費の支払いもあるので、収入が少ない高齢者の世帯や、仕事先や他の都合で所得が増えない世帯には、キビシイと言う他ありません。
修繕積立金が払えないとどうなる?
修繕積立金の金額は、毎月の出費としては決して少なくありません。
度重なる値上げがあったら滞納する人も出てきます。
滞納が続いた場合、次のような流れになります。
- 区分所有者が修繕積立金を滞納する
- (管理組合が委託している)管理会社が滞納者に電話や手紙で督促をする
(ただしあくまでも督促の主体は管理組合) - 滞納者がそれでも修繕積立金を払わない
- 管理組合が裁判所に競売を申し立てる
(管理組合が法人化していなければ、理事長個人名で申立てる必要がある) - 競売後の手残りは、売却額-(競売諸経費+弁護士費用)
最終的に競売できたとしても、その手続きや労力は大変なものです。
弁護士に依頼すれば経費はかさみます。
区分所有者の代表である管理組合の人は、大変なエネルギーを必要としますが、無報酬でやることになります。
こんなことでは、多くの区分所有者は管理組合に入りたいとは思わないでしょう。
そうなれば、マンションの管理会社の思うツボですね。
修繕積立金の値上げを食い止めることはできる?
建物の存続に必要な修繕のための経費の積立ですから、ゼロにすることはできません。
できるのは、修繕積立金の内容を見直すことです。
- 本当に必要な修繕か
- 費用や見積もりは適切か
- 不明瞭な歳出はないか
税金と似ていますね。
正しく計上されて、使われているかどうかについては、厳しくチェックしなければなりません。
だた、個人では何も決められません。
管理組合で決議をする必要があります。
毎月高い修繕積立金を払っているのに、自分で金の使いみちを決められないのは、私はまっぴらゴメンですな。
まとめ
マンションの修繕積立金が不足して、値上げの一途を辿っている…という厳然とした事実があります。
自分が滞納しなくても他人が滞納していたら、その影響は自分に及びます。
つまり、支払えない人が多くなり、必要な修繕が行えなくなってしまったら、あなたの居住の安全の確保に支障をきたす恐れがあります。
この背景には、修繕積立金の内容への無関心があります。
あなたがどんなに意識をしても、個人の一存ではなーーーんにも決められないのです。
同じマンションの住人が無関心であれば、物事は進みません。
その時、思うはずです。
あぁ・・・やっぱり戸建を購入しておくんだった・・・と。
自分で決められない不自由。
これ、人生でも同じこと。
収入を給料1本だけだと、他人の人生を生きることになります。
首根っこ掴まれてますからね。
従わざるを得ない。
こりゃ、我慢ならんってことで私は複業に取り組みました。
現在、戸建てに住む私の住宅ローンは、副収入から賄われています。
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